From CEO

第30回 SNSの発信について(就業規則)

アルベリーアジア代表(CEO)の増井哲朗です。

 

最近、SNSに関連して発生した問題に触れる機会がありましたので、問題発生を防ぐために、就業規則を利用することを勧めたく本稿を書きます。


生活の中の一部になったSNS


多くの人が生活のいろいろな場面をフェイスブックやLINEで外部に発信することは、すでに当たり前の風景になっています。旅行先や素敵なレストランからの臨場感ある情報は楽しいものです。「インスタ映え」というのが、一つの基準にさえなっています。

 

会社のイベントの中でも歓送迎会や年末のパーティーなどがよくSNSの投稿の題材になっています。

ただ、このような個人的とも言えるイベントの外部発信であれば罪はないのですが、会社からの発信には意外な落とし穴があります。そのことを、従業員にとって身近な就業規則の中で注意喚起しておくことを強く勧めます。


レンズに映ったものがそのまま世界へ


意外と見落とされているのが、工場内、オフィス内は当該の会社のみではなく当該事業に関連する他社の情報が混在しているということです。私が知っている事例では、社内で撮られて外部に出た映像に、お客様の新商品のパッケージが映っていて大きなクレームに発展したというものがあります。

撮影した本人には予想もしない事件への展開だったと思います。

 

写真・動画は本人が意図する、しないに関わらず、全てを映像として記録します。

それと、最近のスマホのレンズの解像度は半端ではありません。

拡大すれば、かなり細かな文字さえも解読可能です。


使い方によって変わるSNSの可能性と方向性


文章なら安心かというと、確かに文章の場合は本人が自ら考えて作成するわけですから、写真・動画よりは安心のように思えますが、その内容が人事に関する噂話だったり、会社の事業計画に触れるものだったりする場合は同様に問題になります。

 

また、同業他社や競合先について書かれた文章などは、内容によっては誹謗・中傷と解釈されて、訴訟問題にさえ発展する可能性があります。

 

SNSの発信に関して、今までネガティブなことばかりを書きましたが、実は、会社にとっては積極的に利用するべき面の方が強いと、私は考えています。

うまく利用すれば、単に社内の連絡ツールという垣根を越えて、最強の販売促進ツールに変貌させることも可能です。

 

企業のSNSへの接し方は、不適切な利用方法を就業規則で規制した上で、積極的に利用していくのが正しい方向と考えます。

 

それではまた。

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